英語へのコンプレックス


英語へのコンプレックス


前にも述べたが、入社早々の研修にてTOEICを受験することになった。

結果はまさかの300点を下回り、290点という点だった。

同期の中でも300点を下回ったのは自分だけだったので、
ちょっと恥ずかしく、バツが悪かった。

さらに入社後に配属されたのは海外事業部。

事前に配属先は決まっていたので、
今回のTOEICの結果はあくまで参考程度とのことだった。

後から上司に聞いた時は、
最初から英語ができるに越したことはないが、
基本的にみんな最初は英語はできない。

若いから頑張って勉強すれば大丈夫。とのことだった。

ただ、300点以下は聞いたことがないぞ。とも言っていた。

日常業務が始まると予想以上の英語環境だった。

書類関係は全て英語。

メールも半分は英語。

会話も英語が飛び交っている。

斜め前にはフィリピン人が座っていたりして、
最初の1ヶ月はガチブルだった。

英語のメールが来る分にはかわいいもの


考える時間もある。
返信は上司の使っている英語をコピペしたり、
定型文をうまく用いることで、
なんとか乗り越えることができた。

しかし、会話は絶対に避けて通ることができない。

自分の英語力が顕著に表れてしまう。

何を言っているのか全くわからない。

電話なんて相手の表情が見えないので、
英語の聞き取りテストを受けているようなものだ。

小学生の頃は両親よりECCに通わされていたにもかかわらず、
自分の体たらくに情けなくなったが、
正直、英語は自分には向いていないから勉強しても無理だと思うようになった。

英語へのコンプレックスが英語環境にぶち込まれたことにより、
自分の中で大きく膨れ上がっていた。

しかし、会社生活というのはそんなことはお構いなし。

給料をもらっているのだからやるべきことをこなさなければならない。

突如フィリピンに長期出張にいくようお達しが来た。

フィリピンに子会社があり、
フィリピン人に指示をしなければならないようだ。

斜め前の席になぜフィリピン人がいるのか不思議に思っていたが、
どうもそういうことらし。

フィリピン人の優秀な人材を日本で働かせたりして、
日本とフィリピンの間で相互の理解を高め、
円滑な業務の促進を高める狙いがあったようだ。

日本からは頻繁にフィリピンに行くことが多い。

私の場合は単純に顔合わせを含めたもので、
近い将来は一人でスーパーバイザーとして駐在することも視野に入れたものだったらしい。

スーパーバイザーとしてフィリピンへ


英語コンプレックスの私の思いとは裏腹に、
現実は進んでいくものだ。

私が長期出張に行ったのはセブ島という観光地として有名なフィリピンの1つの都市だった。

2009年くらいだったかと思う。

今ではそれなりにキレイになってきたが、
当時のセブ・マクタン国際空港はお世辞にもいいとは言えなかった。

これが観光地として有名なセブ島なのかと誰かに訴えたくなった。

飛行機を降り立った時は常夏らしく生ぬるい空気が漂い、
お香なのか東南アジアを感じさせる独特の匂いで充満していた。

蛍光灯はオレンジ色のライトを使用しており、
あたりは暗く、空港の出口には多くの人がむせ返っていた。

ホテルからの迎えの車や客引きのタクシードライバーで柵の周りをいっぱいにしていた。

イメージ通りの異国だったが、
フィリピン・セブ島に降り立った最初の衝撃は忘れられない。

次の朝からはすぐ出社。

朝一で拙い英語で自己紹介。

早速待ってましたと言わんばかりの勢いで、

フィリピン人のスタッフが色々と質問やら意見やらを投げかけてくる。

だいたい言ってることはわかるが、

細かいところの理解が追いつかない。

仕事である以上、100%理解できていない状態で、
日本の上司に報告するわけにはいかない。

フィリピンスタッフも英語がおぼつかない若い日本人に慣れているようで、
懇切丁寧に説明してくれる。

ちょっと立場が逆なような気もしたが、
まずは彼らの主張を理解することを優先した。

色々話しているとフィリピンスタッフも
日本側への不満や要求がかなりあるようだ。

週末は一緒に飲みに行ったり、
バドミントンを一緒にしたりして、
できるだけ彼と生活を共にするように心がけた。

お互い少しずつ腹を割って話すようになり、
彼らも日々の不満や改善案を話してくれるようになった。

悔しかったのは自分の英語力の至らなさ。

彼らの言い分を正しく正確に理解して、
うまく日本との間で彼らが仕事をしやすい環境を作ってやりたいと思った。

誰よりも英語がうまくなりたいと心底思った。

ここから英語コンプレックスを克服するための長い戦いが始まるのだった。

英語と向き合い直す日々


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